今回は、新型コロナウイルス関連の話題の中で、私見として感じたことを記載しようと思います。
2.Covid-19への私見
ウイルスの性質
さて、今回の騒動では、新型コロナウイルスの性質や特異的な症状について、さまざまに報道等なされました。
新型コロナウイルスの性質の中で気になるのは、以下の2点でした。
・感染性が高いウイルスである(比較的遠くまで感染性を持って到達できる)
・変異しやすいウイルスである
これらは、もともと従来からのコロナウイルスが持っている性質と考えられます。
ウイルスが発生した以上、この性質のウイルスがゼロになることは実際には考えにくく感じます。徐々に排出され、またさまざまに変異していると考えられます。実際にはウイルスの変異したものの多くは、機能しない遺伝子情報となって死滅しているだろう、と推測します。
向かっている出口
今回起きた騒動にあたり、最初は感染のシャットアウトを目指したと思います。まだあまりウイルスの正体が良くわからない段階です。ですが従来のコロナウイルスが上記のような性質のために、当初より成功は困難と想定されていたと思います。
新型のワクチンについても壮大な実験のようにも感じられましたが、当初感染の抑制に効果があったと思います。しかしウイルスが変異しやすいことを考えれば、当初よりワクチンの有効性は100%を期待できない状態です。時期が過ぎれば(抗原が変異を繰り返すため)感染の抑制の効果は限定的となりました。
一方、無症状に近い人もかなりの割合で存在します。原因を推察すれば、
1.従来からのコロナウイルス感染やワクチンによりにすでに持っていた免疫が有効だった
2.初期感染曝露が非常に微量だった
と考えられます。
あるウイルス(抗原)に対する抗体は人それぞれ違うものをつくるので、同じウイルス感染や、同じワクチン使用で作られた抗体が、変異したウイルスへも有用かどうかは個人差が出ると考えられます。
対策に紆余曲折がありましたが、恐らく最終的に目指されるのは、上記の2.に近い形『日常生活で健常者やそれに近い人がコロナウイルスに微量曝露されること』を全員が経験すること、と思われます。(普通に抗体が得られないような重篤な有病者や免疫不全の方は、様々な病原体が存在する日常生活がすでに困難だ、ということを意味します。)曝露をシャットアウトするのではなく、どう微量で曝露されていくか、ということです。これにより、無理なく自然に免疫を獲得することを目指していると考えられます。変異を繰り返すウイルスに対する現実的な対応なのだと思います。
このような状況を作るために行われているのが、症状がある人(=病原体を大量に発生させる可能性が高い人)の一定の自制と、感染のないと思われる人の適度な感染防御(距離感などです)です。換気等で病原体を薄めます。今現在、実際に行われていることがこれです。マスクは、自身がもし病原体を持っていても大量に感染させにくい為にしていますが、もうしばらくはマスク生活が続きそうです。人が近くにいなければ、マスクは不要でしょう。
一番大事に考えるべきことは
今回のウイルス対策とは、主には有病者や免疫低下の方など、弱者を守ることを重視した方針だったと思います。(世界的な潮流から見ても、抜け駆けをするような異なる政策もできなかったのだろうと思います。)短期的に見れば正しい方針だったと感じますが、長引いてきた場合には見過ごせない弊害が膨らんだように思います。
今回の騒動で一番心配なのは、子供の発育成長です。マスクをつけているために口元が見えず、コミュニケーションの際に口元の動きや顔の表情を目で見て学習できません。これは広い世代にわたって影響していると考えられ、いずれ重大な影響が出てくるものと非常に恐れています。人それぞれ様々な事情はあると思いますが、やはり一番大事にすべきことは、子供たちの健全な成長なのでは・・・と、強く思います。子供が感染を起こしても、よほどの先天的疾患のような全身的な問題がなく、よほど感染対策に対して逸脱したこと(初期症状を無視など)がなければ、発症して症状が出ても、いわゆる風邪の症状を超えたような重篤な事態になるとは思えないのです。
症状が出たら各自しっかり養生しましょう。炎症が過剰に出たら体に悪影響なので薬である程度抑えましょう。この当たり前のことができない医療体制は避けたいところです。
子供の発育成長を一番に考えるならばどのような方策が良いか、真剣に考えるならば、育ち盛りの子供たちに外に出る活動を制限すべきとは思えないのです。また、若いうちに病原体との接触を極端に避ければ、 自然免疫系の発達が抑制されたり、後天的な獲得免疫は相対的に少なくなり、 将来的に感染症への抵抗力で不利になることも考えられます。
最後に、今回の感染症は、感染性は高いが単独で致命的な症状を持たない可能性が高い、ととらえられました。しかし、もし将来別の感染症が拡大した場合には、性質や症状が違いますのでコロナウイルスの件は参考にせずに、都度、性質や症状を冷静に見極めて適切な対応をとるべきであることは心がけておく必要があると思います。
(K)